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2015年8月27日木曜日

“就活”に思うこと(その2)

 今年の2月だったか、同じタイトルで、就活の面接について「自分で考えて、自分の思いを込めて、自分の言葉で話しましょう」という主旨で掲載しました。
 今回は違った側面から大学生の“就活”について書いてみたいと思います。

 2013年9月、政府の要請を受けて、経団連が「採用選考に関する指針」を発表しました。2016年3月卒業予定者に対して企業の採用活動を今までより遅らせ、説明会開始を3年生の3月から、面接開始を4年生の8月からにするというもの。目的は、就活が学業の妨げにならないように。
 昔々、私が大学生の時も同じ様な事がありました。企業の“青田買い”に学生が呼応して学業が疎かになっていることが問題になり、就職協定(そんな呼び方だったと思います)なるものができました。「企業の採用活動(エントリー受付、説明会、面接)は4年生の10月1日から」というもの。その年は買い手市場だったこともあり、それは広く守られていたと記憶しています。実際に私が企業の説明会に足を運んだのも4年生の10月以後でした。
 しかし、4年生の9月まで就活に関することは全く何もしていないということではありませんでした。企業は、資料請求してきた学生に、自社のその大学の卒業生から連絡させ、社外で会う面談をさせていました。事実上の一次面接ですね。私も数人の先輩に会いました。企業側は「採用活動ではない。卒業生を通じて学生に自社の紹介をしているだけ」ということでした。
 さて、今の「採用選考に関する指針」はどうでしょうか。今日(8/26)の日経新聞にこんな記事がありました~~「7月中旬に4度目の面接(「指針」では8月から)を受けた大学4年生に、後刻、採用担当者から『あなたは合格しました』と電話があった。その学生が『合格とはどういう意味か』と尋ねたところ採用担当者は『経団連加盟企業だから“内定”とは言えない。採用基準を満たしたという意味です』と答えた」~~。因みに、7月までに行われるのは「面接」ではなく「面談」と言うらしい。やれやれです。就活生も困惑するでしょうね。「“合格”と“内定”は違うのかな?」、「“合格”と言ってくれた企業が第一希望だったら、もう就活しなくて大丈夫なのかな?」と。
 このような事は、大半の大学生にとって初めて対応を迫られる社会の「本音と建て前」「大人の事情」だと思います。また、その善悪は別にして、ある意味これが社会の常態だと思います。人によっては釈然としない気持ちになるかも知れません。でも、避けては通れません。社会に出るための登竜門だと思って、自分なりにポジティブに社会の本音と建て前や大人の事情を解釈しつつ後悔の無いよう就活に取り組んで下さい。

ジェノスグループ株式会社
営業本部 債権管理部長 村下 肇

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