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2015年8月13日木曜日

萩本欽一「人生っていうのは自分が何になりたいかじゃない。だれに必要とされているかなんだ」

ちょっとだけ自分の仕事のことを振り返ってみると、わりあいうまくいったことも多かったんじゃないかな
それはなぜだろうって考えたら1つ答えが見つかりました

それは、あんまり好きじゃなかったから
僕、子どもの頃から映画で見ていたチャップリンさんは大好きだったけど、コメディ自体が好きで
この世界に入ったわけじゃないんですよね
華やかな世界というのもどちらかというと苦手だった

じゃあなぜこの世界にやってきたかというとただただ貧乏から抜けだしたかっただけ
借金取りに頭を下げている母親がかわいそうで、家を建ててあげたかっただけ

「笑い」に心の底から惚れていたわけじゃない
でもかえってそれがよかったんだと思います
浅草の劇場でのお芝居も、テレビの仕事もラジオの仕事も、最初は「不得意だな~」という地点から始まったの
でも、真剣にやっていると「ぜ~んぜんいやじゃないな」になってくる
少しずつ、苦手なことができるようになってくるんですよね

逆に言うと、人っていやなことをやっていないと進歩がない
運の神様は、もがき苦しみながら不得意なものに取り組んでいる人にやさしいみたい
僕の場合も苦手なことのなかに、運は落ちていました

なんの仕事でも同じじゃないかな
難関を突破して憧れの会社に入っても始めは会議のための資料コピーとかお茶の用意を命じられたりしません?
でも、そこで「こんな雑用をするためにこの会社に入ったんじゃない」なんて思うと、運の到達は遅れます

無駄なことをするのをいやがらないかどうかこれでその人の将来がわかっちゃう

「いやだな」と思う人はたとえその会社で偉くなっても「なんでもっと上の地位じゃないんだ」と思うんじゃないかな
「いやじゃないな」と思う人はどんなことでもいやがらず積極的に取り組むのでどんどん仕事ができるようになる
そのときの損、得じゃなくて自分の目の前にやってきたことを精いっぱいこなしていく人に、運は近づいてくるんです

萩本欽一著『続・ダメなときほど運はたまる』廣済堂新書より




 この文書と出会って自分が普段いかに無駄な力をいれていたのか痛感しました。
私の物事の判断プロセスは①自分がいかにやりたいか、②本当にできるのか、③それは役に立つことなのか、の順番です。
「やりたい」という気持ちが一番大切だと考えてきました。したがって必要以上に「やりたい度」を自分で高め空回りすることも多かったと反省させられました。だんだん力が入ってきて、自分のなかで「やりたい度」が高まり「できる」と錯覚し「役に立つ」と想い込んでいたようです。

 大切なことは3つの要素がバランスよく絡まることであり、そうすることで道は開けるものなのですね!


ジェノスグループ株式会社
副会長   田邉辰雄


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