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2015年3月6日金曜日

人を想うこと。

 私は、歴史小説や大河ドラマなどの、戦国時代ものが好きです。武田信玄、上杉謙信、織田信長、徳川家康・・・英雄たちが何を思い、決断し、行動したのか、非常に興味があります。
 戦国武将たちは、「当世具足」という甲冑に身を包み、戦(いくさ)をしていました。
 「当世具足」とは、鉄砲の伝来などによって、源平の合戦のころよりも、集団的な戦法に進化したため、より強く、より軽くて動きやすく改良された甲冑のことです。現代風の鎧兜ということですね。
 現在の就職活動もITによって、私のころとは大きく変化しています。パソコンやスマホを使い、インターネットで情報を集め、エントリーシートで応募する。パソコンやスマホは、まさしく就職戦国時代の当世具足といったところです。
 私は営業畑の人間なのですが、仕事をしていく上でも、ITによって大きく変わりました。簡略化や、スピードアップした部分は大いにありますが、それだけでは営業戦国の世は生き残っていけません。
 お客様からインターネットで注文を受けます。毎日注文を受けているはずの商品が、注文されてこないとします。コンピュータは、お客様が心変わりしてその商品を注文しなかったのか、単に忘れたのかを判断できません。結局、そこを判断するのは、コンピュータではなく、人なのです。われわれ卸売の営業職は、お客様とメーカーをつなぐ橋渡し。人と人の間に立って取引を円滑にし、三者がみな、潤うようにするための仕事なのです。
 そのためには、コンピュータをうまく使いこなすよりも、「人を想うこと」が最も大切だと私は考えます。お客様やメーカー、それぞれの立場に立って、その一人一人のことを真剣にとことん想うことで、私の仕事は成り立っているのです。
 武田信玄が敬愛した、孫子の兵法には、「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」とあります。お客様は敵ではありませんが、営業の仕事をするのなら、恋人や家族を想うように、お客様のことを真剣に想うことができれば、素晴らしい結果が得られるのではないでしょうか。

ジェノスグループ株式会社
営業本部 H&R開発部長  石川義英

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