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2015年5月1日金曜日

「おあいそ」と「すいません」

 普段気になっている言葉づかいに「おあいそ」と「すいません」があります。
言葉ですからコミュニケーション成立上、伝われば良いのでいわゆる許容範囲なのでしょうが、できれば本来のつかい方をおすすめしたいものです。
 久しぶりに倅と外食した時にあらためて痛感しました。店員さんを呼び注文をするときに「すいません」を連呼する。お会計の時に「おあいそお願いします!」という。
 誰も嫌な顔をするわけではありませんが、私は我が息子でもあることから違和感を覚え一種の説教をしてしまうのでした。その大きな理由は、まだ駆け出しですが倅が飲食店に勤めているからです。
 「すいません」はそもそも「済みません」の口語であり、「すまない」の丁寧語で謝罪、依頼、感謝をするときに用いるものです。ですから間違ってはいないのでしょうが、できれば「お願いします」といったほうがすっきりします。
 「おあいそ」は本来お店側が「お愛想もなくて申し訳ありません」などと言いながらお客に勘定書を示していた言葉です。ですから「お愛想」とお客さんが言ってしまうと「このような愛想のない店からはもう出たいので、精算してくれ」というニュアンスになってしまうのです。できれば「お会計をおねがいします」といいたいものです。
 こんなやりとりのなか、父親として「こんなことも知らないのか~」「でも素直にきいてくれたなぁ」など複雑な心境でしたが、倅との距離を少々縮めることができたと感じ、ちょっぴり満足しながら店をあとにしました。

ジェノスグループ株式会社
副会長  田邉 辰雄

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