2.企業の求める人材とは?
企業側が求めている人材とは、長い話を一言でいえば、PDCAのできる人です。
簡単にいえば、「計画して行動して軌道修正して目的を達成する」ということができる人です。
これは何も学生さんに求めているではなく、社員に求めていることであって、これができればどんな一流企業や霞ヶ関の中央官庁でも出世していけます。
ということは、社会人であってもこれが問題なくできている人は、実は多くはないのです。
しかしというべきか、だからというべきか、企業は採用活動のときには、その萌芽のある学生さんを採りたいと思うのです。
PDCAができる人であるためには、
①最低限の社会常識があり、
②規則正しい生活が身についており、
③勤勉であり、
④ものごとに計画的に取り組む癖がついており、
⑤定めた目的に向って行動する意識があり、
⑥結果への執着心を持っている
ということが求められます
これらのうち、面接でわかるのは、「社会常識」のごく一部だけです。みだしなみ、挨拶、その程度です。
あとの諸項目は、数回面接しただけではわかりません。
では、どのように判定するのかといえば、その人が過去に成し遂げた長期プロジェクトの成果を見ることです。
短期間でできることを見ても、計画性があるかないかは判断できません。
たとえば、「今到着した電車に駆け込み乗車する」という超短期のプロジェクトを成功させた人がいたとしても、ダッシュ力や階段を駆け下りる運動力などはわかりますが、年間を通じた計画性、計画通り運ばなかったときの軌道修正のセンス、不調に陥ったときの回復力などはわかりません。
そこで、出てくるのが、大学入試を突破するという長期プロジェクトなのです。
企業が大学生を求人しているのは、実はこの点であって、大学で何を学び、何を成し遂げたかよりも、大学入試を突破した総合的な人間力を求めているのです。
なお、誤解の無い様に付け加えますが、これは弊社の採用方針を述べたのではなく、読み物としての一般社会論を書いたものです。
【次回は、「3.大学入試突破は長期にわたるPDCAの成功証明だ」です。】
日本ジェノス株式会社
代表取締役 上野 善久
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