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2015年1月13日火曜日

同窓生と年月

2015年1月13
ジェノス・ワイン・マーチャント株式会社
代表取締役社長  島田 明彦

 かれこれ学校を卒業して30年になります。
同窓生とはそれぞれにその後の勤務した業界も異なっていることから、機会を見つけては近況報告を兼ねて集まっていましたが、特に近年は年齢も回数も重ねてきたことから大変心地よい集まりとなってきました。

卒業間もないころは、お互いに背伸びを意識してか自分をことさら大きく見せよう、頑張っている様子を説明しようと、聞く人にとっては聞きづらい話が多かったのではないかと思います。参加いただいたゼミの先生も、各人の奮闘記にアドバイスを贈りながら「みんなは私の手塩にかけて製造した言わば製品だ。所属企業の要望に合うようにこの製品を成長させ、場合によってカスタマイズしていくのも、製造者としての私の大切なアフターケアだ。」などと半ば冗談も交えて聞いておられました。さながら企業対抗プレゼンテーション大会のようでした。

それが20年を過ぎ、25年を迎えたあたりから少し様子が変わってきました。各人の話は成功談よりはむしろ失敗談、仕事を通じて人との触れ合いにより初めて理解したことや感銘を受けたこと等が中心となってまいりました。自分が成し遂げた成功の数々は、実はその何倍もの失敗やしくじりを経て成り立っていることが分かったと話した人もいました。失敗談をきちんと話せることは物事の本質に気づいているからなのかもしれません。
いずれにしても、背伸びをすることなくありのままの各人の話ができる成熟した関係へと変わったと感じています。同窓生たちの話を聞いて、仕事面だけではなく人生観まで考えさせられることが多いなと感じています。

どうでしょうか、なかなかピンとこないだろうと思います、当然です。年月が必要です。
皆さんにも同級生は大勢いらっしゃることと思います、ぜひこれからも交流を続けていただきたいと思います。時には気になることや聞きづらい話もあるかもしれません。私の経験から申し上げるまでもなく、人は時間を経て様々な経験から変わっていくものです。いずれは関係も変化します。大切なのは、その関係や集まりを無理することなくできるだけ自然に続けていくことです。やがて、それはあなたのかけがえのない関係となることと思います。30年後を楽しみに新たなる関係をどうぞスタートさせてください。


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