銚子は丁寧語の「お」を付けお銚子(おちょうし)とも言います。勿論、“ちょうし”と呼び捨てにする場合もありますが、私には“おちょうし”と呼んでおられる方も結構多いように感じます。でも徳利は“お徳利”とは言いません。
その名前の由来には諸説あり、注ぐとき「トクトクトク」と音がするからという嘘のような本当?の話を教えられたが定かで無い。
形状はいわゆる首のところが狭まった細長い形で、大きさは様々。一合徳利から二升入大徳利まであり、我が家には、昔使われていた屋号の入った通い徳利なるものが残っている。昔と言っても昭和の半ば頃迄で、お酒が無くなると、空になった店名入りの徳利を持って酒屋さんへ急ぎ、お酒を量って注いで貰い、支払いは付けで買うのが普通でした。
(ゴミ問題を考えると現代でも有用に思うが)その小さいサイズが徳利です。
一方お銚子とは何かですが、皆さん必ず見たことがあります。結婚式の際に三三九度の儀式の中で巫女さんが大中小の盃にお神酒を注ぐ、あの長い取手の付いた酒器を指します。あの柄杓(ひしゃく)のような酒器が銚子です。丁寧語を付け通常お銚子と呼びます。ですから声高らかに、「姐さん、お銚子」と言われたらあの取っ手の付いたものを持って行かねばなりません。お客様は「徳利をもう1本」と注文すると通?ですかね。。
さて御料理が運ばれてきます。昔は食材の調達するのにとても苦労しました。冷蔵設備もなく、山海の食材を集めるには、馬を使って駈けずり回り、野菜や魚介を集めなければなりません。勿論様々な食材を提供下さる農家や漁師の方々の苦労があって初めて成り立ちます。馳走とは本来、走り回る、奔走などの意味から、様々な人々の協力を集め、更にそれを旨く調理して下さる料理人の方々にも敬意を込め「ご馳走」と呼んだのです。
さあ、いただきましょう。充分に味わって食したのち最後の最後、多くの方々への感謝の意を込めて、様を付け「ご馳走様」と言いましょう。
お客様を思い、馬を走らせ材料を集め、そして調理したのち食事として“おもてなし”を受けた感謝の言葉が「ごちそうさま」です。
新社会人の皆さん、新人歓迎会等で先輩諸氏から食事に誘われたら、できればその日のうちに感謝の意を込め「ご馳走様でした」とメールしましょう。
株式会社宇佐見商店
代表取締役 宇佐見 透
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